2009.03.25
真言宗の仏事について
真言宗の仏事・宗祖・ご本尊・教え・本山お唱えする言葉・歴史・仏壇の飾り方・主な行事などについて。
真言宗の仏事
宗祖 弘法大師空海 ご本尊 ・・・大日如来

すべての仏様は大日如来が姿を変えたものである、という考えから、
さまざまな仏様がまつられてます。
教え 真言宗は真言密教とも言い、「即身成仏」を教えの根幹にしています。
これは密教の修行の実践により、誰でもただちに仏になることができる
という教えです。
密教の修行とは、身体の修行である身密、言葉の修行である口密、
心の修行である意密で、あわせて身口意の三密修行と呼ばれています。
本山 真言宗には多くの派がありますが、ここでは十派だけをあげておきます。
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高野山真言宗:高野山金剛峰寺 【和歌山県伊都郡高野町高野山】
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醍醐派 :深雪山醍醐寺 【京都市伏見区醍醐東大路町】
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東寺真言宗 :教王護国寺 【京都市南区九条町】
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泉涌寺派 :東山泉涌寺 【京都市東山区泉涌寺山内町】
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御室派 :大内山仁和寺 【京都市右京区御室大内】
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大覚寺派 :嵯峨山大覚寺 【京都市右京区嵯峨大沢町】
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善通寺派 :五岳山善通寺 【香川県善通寺市善通寺町】
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智山派 :仏頂山智積院 【京都市東山区七条下ル東瓦町】
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豊山派 :豊山長谷寺 【奈良県桜井市初瀬】
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新義真言宗 :大伝法院根来寺 【和歌山県郡賀郡岩出町】
お唱えする言葉
●高野山真言宗 「南無大師遍照金剛」
●醍醐派 「南無大師遍照金剛、南無聖宝孫師、南無神変大菩薩」
●御室派 「南無大師遍照金剛、南無禅定法皇」
●智山派 「南無大師遍照金剛、南無開山興教大師」
●豊山派 「南無大師遍照金剛、南無興教大師、南無専誉僧正」
主に読まれる経典 『大日経』『金剛頂経』『蘇悉地羯羅経』『瑜祇経』『要略念珠経』『般若理趣経』
歴史
7世紀中頃のインドで、当時衰退の傾向にあった仏教の復興運動がおきました。
この運動によって密教が盛んになり、西インドで『大日経』が南インドで『金剛経』
が成立します。『大日経』は善無畏三蔵によって陸路で、『金剛経』は金剛智三蔵
によって海路で中国に伝えられました。
中国に伝わった密教は、初めこの2派に分かれていましたが、空海の師匠である
恵果和尚によって統一されます。
弘法大師空海は宝亀5年(774)讃岐国に生まれ、15歳で都にのぼり、仏教を
はじめさざまな学問を学び、各地の山野で修行しました。
そして密教の実践を学ぶため中国へ留学、恵果に入門します。
恵果は空海に会うなり「私はあなたが来るのを待っていました。すぐに密教の奥義を
伝えましょう」と言ったそうです。
つまり恵果は1000人を超える弟子の中から、正統な密教の継承者として空海を
選んだのです。
空海は帰国後、全国行脚を経て真言宗を開きます。
真言宗は興教大師覚鑁が高野山座主の時に古義と新義に分かれ、その後さらに
分化し多くの派が生まれてゆきます。
お仏壇の飾り方
分派が多く、また地域による違いもあり、飾り方はさまざまですが一例をあげます。
高野山真言宗では中央にご本尊である大日如来を、向って右側に弘法大師、
左に不動明王をまつります。
豊山派・智山派では左に興教大師覚鑁、あるいはそのかわりに不動明王か、
観世音菩薩や地蔵菩薩などをまつることが多いようです。

*これは一例です。地域や仏壇の大小などによってまつり方に違いが
ありますので、正しくは菩提寺にお聞き下さい。
主な行事
1月 1〜14日 【
修正会 】
8〜14日 【
御七日御修法 】
2月 立春の前日 【 節分星供 】
15日 【 常楽会 】
3月 21日 【 正御影供 】
4月 8日 【 仏生会 】
5月 3〜5日 【 結縁潅頂 】
6月 15日 【 大師降誕会 】
12月 8日 【 成道会 】
季節や日に関係なく行われるもの
【お十夜法会】【大般若法会】【土砂加持法会】【護摩供】【曼荼羅供】【菩薩戒会】
その他各宗派の仏事
≪天台宗≫ ≪真言宗≫ ≪浄土宗≫ ≪浄土真宗(東)≫
≪曹洞宗≫ ≪日蓮宗≫ ≪臨済宗≫ ≪浄土真宗(西)≫
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