2009.05.17
愛する人を喪った悲しみを癒すために?
愛する人を亡くすと大きな悲しみを感じ、さまざまな症状が表れます。それを癒すには努力と長い月日が必要です。
愛する人を喪った悲しみを癒すために?
悲嘆の症状
死別によって大事な人を喪うと、その直後から数年間は特有の
精神的・身体的症状が現れます。
また、普段はあまりとらない行動をとることがあります。
精神的反応から見ていきましょう。
最初は強い衝撃を受け、頭が一瞬真っ白になり、前後の状態が思い出せないことが
多いのです。
その後、深い悲しみに襲われ、故人への耐えることのない思慕の念が生まれます。
これらは自分でコントロールできず、ストレスを与える原因となって、
気分の落ち込み、怒り、罪責感などを引き起こします。
身体的には、睡眠・食欲の障害や体重の減少、疲労感などの症状がでてきますので
一般医の窓口を訪れる方が多いようです。
行動を観察すると、落ち着きがない、衝動的に振舞う、涙ぐむことが多い、
ぼんやりしている、忘れっぽい、などの傾向が読み取れます。
特に高齢で配偶者を喪った人の場合、家族は、老人性の痴保(認知症)と
間違わないように注意しましょう。
これらの症状はいずれも悲しみの正常な反応なので、
それを認めて受け止めていく必要があります。
悲嘆のプロセスと波
死別の悲しみの別れ方には個人差があって、
時間的な経過にも違いがあるのですが
それでもいくつかの共通のプロセスを見てとることができます。
最初の「ショック期」は死別直後の茫然自失の時期です。
感情は麻痺し、死別の事実は理解できても感情面では十分受け入れることが
できません。
次の「喪失期」は故人を喪ったことに感情面でも生活面でも直面する時期です。
大きな悲しみと苦痛がどっと押し寄せます。次々と押し寄せる荒波の中で
揺れと混乱は最高潮となり、周囲に怒りをぶつけることもあります。
次の「閉じこもり期」は逆に気分の落ち込みや無気力感に襲われる時期です。
自責の念にさいなまれたり、無意識に故人の存在を感じたり、故人を探したり
することを繰り返しては落ち込み、生きづらいと思うようになります。
最後の「癒し・再生期」には死を完全に受け入れて、
新しい自分を模索し始めます。
しかし、命日とか思い出の場所に行き会わせると、「喪失期」や「閉じこもり期」
に逆戻りすることがあります。
人によっては、一日の間にすべてのプロセスを行きつ戻りつを
経験することすらあります。
全体として言えば、悲しみの波は、死別当日の大波から、
やがて中波、そして数年の経過の後には小波へと鎮まります。
ただ、時には小波の中に大波や中波が混ざって押し寄せることもあります。
思慕とうつ
葬儀の中で、故人との死別を表現する儀式的な作業が繰り返し
行われるためでしょうか、日本人は比較的、
故人の死の事実を受け入れることができるようです。
しかし故人を夢想したり、
故人が心の中に存在しているかのように扱って
故人との接触を保ちたいと思い、「思慕」の念を持ちつづけます。
遺族の文集を読みますと、穏やかで多彩な表現に驚かされます。
しかし、現実にはこの世での対面は二度とかないません。
なぜ自分だけがこのような目に合うのか、些細なことに対する悔いの念や罪悪感
ストレスが積み重なって、気分が落ち込み、無気力感が定着していきます。
反応性の「うつ」の状態です。
日本人の悲嘆の特徴は、故人を激しく追い求めるような言動は示しませんが、
長期に渡って「思慕」の念を持ち続け、
そして「うつ」の状態になりがちだということです。
死別後まもない時期の「思慕」は、死の事実を心がなかなか認められずに
起こるものですが、やがて、心の中にある思い出を確認して、
あらためて心の中に収める作業に変化していきます。
「うつ」の病状では、心に穴が開いたような気がして、集中力を欠いてぼんやり
する状態と、その逆に焦燥感でイライラしたり、無理をして何かをしようとする
状態を繰り返します。
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